リアルタイム口座 開設方法

電卓とお金


リアルタイム口座の開設手続きは「税関」「金融機関」「NACCSセンター」と複数の事業体にまたがるため、多少の煩雑さがあります。

ここでは順番に作業すればリアルタイム口座が開設できるように説明していきます。

なお、以下の解説は、通関業者を通じて税金を納付している輸入者を対象としています。

 1.リアルタイム口座振替方式とは 

輸入の税金(関税・消費税等)を、輸入者自身で設定した預金口座から直接振り替える手続きをリアルタイム口座振替方式といいます。

リアルタイム口座を開設、設定することでリアルタイム口座振替方式が使用できます。

✍メリット

  1. 自動的に関税・消費税等の納付手続が行われるため、貨物の早期引取りが可能になります。
  2. 口座振替手数料が不要なため、費用が節約できます。
  3. 現金の持ち運びがなくなるため、安全性が向上します。
  4. 通関業者への立替金送金が不要になるため、利便性が向上します。

✍デメリット

 特にありません

✍注意点

  1. 関税・消費税等の納期限延長を行う場合は利用できません。
  2. リアルタイム口座振替方式が利用できる金融機関は限られており、金融機関ごとにサービス提供時間が異なります。

 2.最初に確認すること 

✍必要なコード

リアルタイム口座を利用するためには次のコードが必要になります。

法人のお客様:法人番号
個人のお客様:輸出入者コード(JASTPROにて取得)

法人のお客様は法人番号のみでリアルタイム口座を開設できますが、現在保有している輸出入者コードの更新を行わない(削除する)場合にはデメリットが発生します。

詳しくはこちら

✍設定する口座

すべての金融機関がリアルタイム口座に対応しているわけではありません。

現在開設中の口座が対応していればその口座を設定することができますが
対応していない場合、新たに金融機関の口座を開設しなければなりません。

✍開設までの期間

  • 輸出入者コード(JASTPROコード):登録料入金から約12日
  • NACCSセンターに申出書が到着してから開設まで:約2~3週間

順調に進んで約1ヶ月かかります。
※期間はあくまで目安です。

 3.輸出入者コード取得方法 

※法人番号又は輸出入者コードをすでに取得している輸入者は、ここを飛ばして「4.リアルタイム口座申込方法」から進めてください。

「輸出入者コード(日本輸出入者標準コード)」を取得します。

以下、登録手続きの流れになります。

1.輸出入者コードの登録要件

  • 日本国内に本店又は主たる事業所がある法人
  • 日本国内に住所又は居所がある個人事業者

※上記に該当しない場合でも、税関事務管理人を定めた場合は登録できます。

2.新規申込みに必要なもの

必要書類(全てコピーを用意) 法人 個人事業主
(屋号で登録)
どれか1つ 運転免許証
マイナンバーカード
パスポート
※顔写真、氏名が記載されているページ
保険証書
どれか1つ 法人番号指定通知書
法人番号公表サイトのプリント
どれか1つ 住民票に記載のある氏名と
屋号が記載されている開業届
青色申告承認申請書
法人印鑑証明
※発行後6ヶ月以内
住民票
※発行後6ヶ月以内・マイナンバーの記載がないもの
登録手数料(6,600円)

3.注意事項

  1. 登録申請は、全てWebからのお申し込みとなります。
  2. 16:00までに申込内容、添付資料及びご入金を確認できた申し込みは最短即日で審査終了し、登録された電子メールアドレス宛に「登録完了メール」が送信されます。
    また、翌日NACCS登録に合わせて、登録住所宛に「登録完了のお知らせ」が書面で送付されます。
    ※書面による郵送が不達となった場合、登録を取り消されることがあります。「登録完了のお知らせ」を確実に受け取れるようにしましょう。
  3. 有効期間は3年間。
  4. 有効期間内に登録された項目に変更が生じた場合には、変更登録手続きが必要です。
  5. 有効期間終了月の3ヵ月前に「更新手続きのご案内」を、登録された電子メールアドレス宛に電子メール及び登録者の登録住所宛に書面で送付されます。
    有効期間内に更新手続きが行われないと、コードは抹消されますので注意しましょう。

4.輸出入者コード新規登録の流れ

  1. ↓新規登録ボタンをクリック↓(申込画面が別ウィンドウで開きます)
    新規登録申込ボタン
  2. 「JASTPROコード管理システム」が開きます。
    ログイン画面にある「新規登録申込」ボタンをクリックします
  3. 次に会社区分を選択しメールアドレスを入力のうえ、「送信」ボタンを押します。
  4. 入力されたメールアドレス宛に本登録用のリンクを送信します。
    info@jastpro-code.jp からのメールを受信できるよう設定をご確認ください。

その他詳しい情報は一般財団法人JASTPROのHPを参照してください。

次はリアルタイム口座の申込み方法です。

 4.リアルタイム口座申込方法 

リアルタイム口座は「NACCSセンター」に対して申し込みをします。

申し込みにはリアルタイム口座振替方式に対応している金融機関口座と法人番号又は輸出入者コードが必要です。
※輸出入者コードをお持ちでない個人の方は上記「3.輸出入者コード取得方法」を参照してください。

対応金融機関は下記にて確認してください。

上記対応金融機関の口座と法人番号又は輸出入者コードが揃ったらNACCSセンターの申込WEBフォームから申し込みを行います。

1.リアルタイム口座申込WEBフォーム

NACCS掲示板にあるリアルタイム口座申込WEBフォームから手続きを行います。

申込みはこちらです。

申込手順等についてはNACCSセンターが発行している解説書をご確認ください。
解説書はこちらです。

2.申出書を郵送

リアルタイム口座申込WEBフォームから申し込み後、内容に問題がなければ申出書等のダウンロードURLが送られてきますので
ダウンロードして記入後、下記の送付先に郵送してください。

登録には、申出書がNACCSセンターにて受領されてから2~3週間かかるので
申出書等のダウンロードURLが送られてきたらすぐに対応しましょう。

❏送付先
 〒105-0013
  東京都港区浜松町1丁目3番1号
  浜離宮 ザ タワー事務所棟
  輸出入・港湾関連情報処理センター株式会社
  システム運用部 利用契約課 宛

3.登録完了の通知

手続きが完了すると、申込書の担当欄に記載したメールアドレス宛に「登録完了の通知」が送られます。

ここまでの所要期間は、利用する金融機関によって異なりますが、約2~3週間程度です。

4.通関業者に連絡

金融機関コード(4桁)+支店コード(3桁)+口座番号(7桁)の計14桁を通関業者にお伝え下さい。

通関業者は、お伝えいただいた14桁の数字を申告の際にNACCSに入力することで、ご指定口座から税金を振り替えることができます。

以上がリアルタイム口座開設の手順となります。

その他詳しい情報はNACCSS掲示板を参照してください。

 5.まとめ 

リアルタイム口座の開設には手間がかかりますが上記の手順を踏めば出来ますので、是非、開設してみてください。

開設することで貨物を早く引き取れるようになり、費用の節約や安全性・利便性の向上といったメリットが継続的に得られるようになります。

特に、通関業者に関税消費税の立替払いを依頼している場合、輸入者様からのお支払いが銀行の営業時間外に行われると着金が確認できず通関作業が止まってしまう事があります。

輸入者様の大切なビジネスを輸入者様自身の手によってコントロールするためにもリアルタイム口座の開設をお薦めいたします。

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